章扉は、章名を大きく置くためだけでなく、前章の余韻を切り替え、次の場面へ入る間を作るページです。独立一ページの扉は本文同居案より扉用のページを使い、開始面を指定すれば前章末の位置によって白ページがさらに加わります。製本単位への丸めでも総数が変わるため、短い章では読書の流れと台割の両方を確認します。作品のテンポと予算を比べ、全章に同じ規則を適用します。
章扉の強さを三案で比べる
- 独立一ページ:章名だけ、または短い情報を置いて大きく区切る
- 本文同居:ページ上部に余白と章名を置き、その下から本文を始める
- 簡略見出し:小さな間隔だけで、流れを止めず次章へ進む
同じ二章を三案で組み、前章末から続けて読みます。章単体の美しさではなく、ページをめくる速度と物語の切り替わりで選びます。
開始面の規則を台割へ入れる
章を必ず右または左の特定面から始める場合、前章の長さによって白ページが入ります。章数が多いほど総ページ数への影響も増えます。開始面の考え方は改ページと右ページ開始を確認し、利用する印刷所の商品仕様に合うページ数へ調整します。
- 全章の開始予定ページを台割へ置く。
- 指定面に合わない箇所へ白ページを仮配置する。
- 増えた総ページ数と背幅、費用への影響を確認する。
- 独立扉または本文同居のどちらかへ統一する。
章扉に載せる情報を絞る
基本は章番号と章名で足ります。日付、場所、視点人物、短い引用を加えるなら、全章で同じ種類の情報を用意できるか確認します。一部だけ要素が欠ける場合の配置規則も見本で決めます。本全体の扉との違いは扉・中扉・口絵の整理で区別します。
章ごとの即興デザインを避ける
章の雰囲気に合わせて毎回書体や位置を変えると、区切りではなく別作品のように見えることがあります。装飾を変える場合も、章番号の位置、余白、ノンブルの有無など骨格は固定します。長い章名だけ極端に縮小せず、折り返し規則を用意してください。
全章を通した完成判定
- 章の長さに対して区切りが過剰でない
- 開始面と白ページが台割どおりである
- 章番号・章名が目次、柱と一致する
- 最長名と最短名でも同じ設計が成立する
- 章扉追加後の総ページ数を印刷仕様と照合した
最終PDFを前章末から次章冒頭まで連続して読み、演出とページ順の両方が機能することを確かめて章扉の設計を閉じます。
制作前に確認する公式資料
仕様・利用条件など、この記事で扱う確認事項に関係する一次資料です。デザインや編集上の判断そのものを保証するものではありません。制作前に利用先の最新条件を確認してください。
リンク確認日: 2026.08.31よくある質問
すべての章を右ページから始めるべきですか?
必須ではありません。強い区切りを作れますが、章ごとに白ページが増える可能性があります。読書リズム、総ページ数、印刷仕様を比較して規則を決めます。
短い章にも一ページの章扉を付けますか?
章扉のほうが本文より頻繁に現れ、流れを止めるなら、本文冒頭の見出しへ簡略化する選択があります。章の長さと区切りの重要度で段階を分けます。
章扉にあらすじや引用文を載せてもよいですか?
作品演出として可能ですが、情報量が増えるほど本文との境界が弱くなります。全章で同じ項目と分量を保てるか、引用の権利に問題がないかを確認します。



