背幅は表紙三面の中央にある細い領域で、本文の厚みに合わせて変わります。同じページ数でも本文用紙や製本商品が違えば値は変わるため、一般式で出した数字をそのまま入稿値にはできません。
公式計算へ渡す入力条件
ノンブルを印刷しない扉や白紙も、物理的なページとして通常は総数へ含まれます。改丁で白紙が増えた、奥付を一ページ足した、本文を差し替えて改ページが動いた、といった変更はすべて再計算のきっかけです。たとえば本文だけを数えていた場合、前付と後付の分だけ背が合わなくなります。改ページと改丁を確定してから計算します。
一般式と公式値を使い分ける
確定ページ数、本文用紙、製本方式を入力し、注文する印刷所の計算ツールまたは自動生成テンプレートから背幅を取得します。自分の計算は早期のレイアウト検討用にとどめ、最終データは印刷所が示す寸法へ合わせます。表紙担当者には数値だけでなくテンプレート自体を渡します。
再計算が必要になる変更
- 扉、白紙、本文、奥付を含む入稿対象の総ページ数を数える
- 本文用紙と製本商品を注文画面と同じ名称で記録する
- 印刷所の公式計算またはテンプレート生成へ条件を入力する
- 取得日と条件をファイル名へ入れ、旧テンプレートと混同しないよう保管する
- 表紙データを新しい総幅へ合わせ、背文字と背景の位置を再確認する
三面の位置関係は表紙・背・裏表紙の違い、受け渡し方法はテンプレートの渡し方も参照してください。
背幅の根拠が失われる例
- 別の紙・別の商品で作った計算式を流用する
- ページと枚数を混同し、二倍または半分で算出する
- 仮ページ数のまま表紙を校了する
- 背幅だけを伸縮し、表1・表4の基準位置を動かす
- 旧テンプレートのガイドを残したまま納品する
公式結果が変わったときだけ更新する
- ページ数・紙・製本・綴じ方向が注文内容と一致する
- 公式値を取得した日時と根拠を記録した
- 背文字が推奨安全範囲に収まる
- 三面の総寸法とPDFページサイズがテンプレートどおり
入稿直前に注文内容と本文PDFのページ数をもう一度照合します。仕様が一つでも変わったら公式計算をやり直し、その結果として背幅や総寸法が変わった場合に、表紙データとテンプレートを更新します。
表紙の確認PDFには採用した背幅を注記しておくと、制作担当と発注担当が同じ数値を読めます。注文画面へ入力した条件の控えも校了データと一緒に保存します。
制作前に確認する公式資料
仕様・利用条件など、この記事で扱う確認事項に関係する一次資料です。デザインや編集上の判断そのものを保証するものではありません。制作前に利用先の最新条件を確認してください。
リンク確認日: 2026.08.31よくある質問
紙の厚さにページ数を掛ければ背幅になりますか?
概算にはなりますが、紙厚の表記、本文の枚数換算、製本方式、印刷所の補正で変わります。最終値は注文先の計算方法を使ってください。
本文が二ページ増えたら表紙を直す必要がありますか?
公式計算をやり直し、背幅やテンプレートの結果が変わった場合に表紙データを更新します。差がない場合も、再計算した条件と結果を記録します。
背幅が細い本に背文字を入れてもよいですか?
印刷所が推奨する最小幅と安全範囲を確認します。文字が断裁や製本ずれに近い場合は、無理に入れず表1・表4へ情報を移します。



