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固有名詞・人物名の間違いを防ぐ校正

人物名、呼称、地名、商品名、架空用語の間違いを防ぐため、正本となる用語表と出現箇所の検索記録を作る校正手順を紹介します。

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この記事で整理する判断の流れ
  1. 1正本に入れる情報
  2. 2本文との照合方法
  3. 3よくある見逃し

人物名の一文字違いや実在名称の誤記は、読み返すだけでは見落としやすい問題です。頭の中の記憶ではなく、一つの用語表を正本にして全出現箇所を照合すると、照合精度を高められます。架空設定は作者の設定資料、現実の名称は公式情報を根拠にします。

正本に入れる情報

  • 人物の本名、読み、愛称、敬称、旧姓
  • 話者ごとの呼び方と、変化する時点
  • 地名、組織名、役職、商品名
  • 架空用語の意味、表記、初出箇所
  • 現実の名称を確認した情報源と確認日

表記の選択自体は表記基準表の作り方と共通します。ただし固有名詞では、意図的な呼び間違いも物語上の情報になり得るため、例外欄へ理由を残します。

本文との照合方法

  1. 正しい形だけでなく、起こりそうな誤変換や似た名前も検索する。
  2. 検索結果へページ、話者、場面を付ける。
  3. 本名と愛称が関係性や時系列に合うか確認する。
  4. 漢字だけでなくルビ、目次、柱、奥付、図版内の文字も見る。
  5. 修正後に誤記候補を再検索し、残件をゼロまたは意図した例外にする。

人物が結婚後に姓を変える作品なら、時系列の確認表と連結し、どの場面から新姓になるかを明示します。現実の施設名などは、現在の公式表記と物語当時の表記が異なる場合があるため、時代設定に合う根拠を残します。

よくある見逃し

本文の名前だけ直し、章タイトルや画像化した相関図に旧表記が残る例があります。また、姓は合っていてもルビが別人物のまま、敬称が関係性に合わない、公式名称を略称へ勝手に統一する、といった問題もあります。検索対象をテキストファイルだけに限定しないことが重要です。

最終照合

  • 用語表に読みと呼称の例外がある
  • 誤記候補を含む全検索を実施した
  • 目次・柱・奥付・図版内も確認した
  • 現実の名称は根拠と確認日を記録した
  • 修正後PDFでルビと改行を見直した

正本を増やさず、更新担当を一人に決めると、複数人校正でも判断が割れません。

共同制作での更新

アンソロジーなど複数の執筆者がいる場合は、共通の固有名詞と各作品だけの名称を分けます。共通表を変更したら全執筆者へ通知し、変更前の形を検索する期限を置きます。誰かの原稿だけ独自の略称を使うときは誤りとせず、世界観上の理由を例外欄へ記します。編集担当が最終承認者になると正本が分裂しません。

一次情報

制作前に確認する公式資料

仕様・利用条件など、この記事で扱う確認事項に関係する一次資料です。デザインや編集上の判断そのものを保証するものではありません。制作前に利用先の最新条件を確認してください。

リンク確認日: 2026.08.31

よくある質問

人物の愛称も用語表に入れますか?

入れます。本名、愛称、敬称、話者ごとの呼び方を分けると、意図した呼称差と誤記を区別できます。

実在する名称は検索結果の多数派を採用してよいですか?

検索件数ではなく、組織や製品の公式情報など信頼できる一次情報を優先します。表記が更新されている場合は作品の時代設定も確認します。

似た名前の登場人物が多い場合の確認方法は?

名前だけでなく、初登場、役割、年齢、呼ぶ人物を表にします。本文検索の結果へ話者と場面を付けて照合すると取り違えを見つけやすくなります。