合同誌で問題になりやすいのは、作業が多いことより「誰が決め、誰が確認するのか」が曖昧なことです。全員で確認すると責任の所在がぼやけるため、各作業に担当者一人と確認者一人を置き、最終判断者を先に決めます。
主な役割
主催・進行
企画範囲を確定し、遅延や辞退が起きたときの判断を行います。すべての実作業を担当する役ではありません。
原稿受付・編集
提出状況、ファイル名、ページ数、仕様違反を確認し、最新版を一か所へ集約します。
校正・デザイン
校正者は修正候補を示し、執筆者の承認を記録します。デザイン担当には必要寸法と確定期限を渡します。
会計・入稿
会計は支出、参加費、売上分配を管理します。入稿担当は印刷所との窓口となり、最終ファイルだけを送信します。
役割表に必要な五項目
- 作業名と担当者
- 内容を確認する人
- 意見が割れた場合の最終決定者
- 開始日、提出日、確認期限
- 担当者が動けない場合の引き継ぎ先
役割は名前だけでなく完了条件まで書きます。「校正担当」ではなく「誤字候補を一覧化し、回答を反映したPDFを確認者へ渡す」と定義します。
締切を一つにしない
原稿の初回提出、形式不備の修正、校正への回答、組版PDFの確認、最終修正確定を別の日にします。例えば入稿の六週間前を原稿提出、五週間前を不備解消、三週間前を校正回答、一週間前を最終承認にします。全体の逆算にはアンソロジー制作進行表が使えます。
共有ファイルの混乱を防ぐ
保管場所を一つに決め、ファイル名に執筆者名、作品名、版番号を含めます。チャットへ再添付されたファイルを最新版にせず、受付担当が台帳へ登録した版だけを編集対象にします。修正依頼と回答は口頭で終わらせず、誰がいつ承認したか残します。
遅延や辞退が出たときの処理
- 連絡期限を過ぎた場合に誰が確認するか
- ページ数減少で背幅や価格が変わる場合の決定者
- 代替原稿を募集するか、企画ページで調整するか
- 参加費や献本をどの時点で再計算するか
基本方針は募集時の規約へ記載します。公開範囲、二次利用、成人向け表現など同意が必要な条件も参加確定前に確認します。
開始できる状態
全作業に担当・確認者・期限があり、最終決定者が一人に定まっていることが開始条件です。外部へ依頼する仕事は本作りで外注できる工程と照合し、内部担当との境界を明記します。
制作前に確認する公式資料
仕様・利用条件など、この記事で扱う確認事項に関係する一次資料です。デザインや編集上の判断そのものを保証するものではありません。制作前に利用先の最新条件を確認してください。
リンク確認日: 2026.08.31よくある質問
小規模な合同誌でも役割を分ける必要がありますか?
一人が複数役を兼任しても構いませんが、作業ごとの担当と確認者は明記します。
原稿の遅刻へどう対応すればよいですか?
連絡期限、受け入れ可能な最終日、ページ削減や参加辞退の条件を募集時に共有します。
修正の最終決定権は誰にありますか?
作品内容は執筆者、仕様違反や誌面統一は主催・編集など、対象ごとに分けて規約へ記載します。



